本年四月よりアネスネットの一員として十和田市立中央病院に二週間に一度お手伝いに行っています。 2001年から現在の医療法人(121床)で働くようになりましたが、医局崩壊や臨床研修制度の改革から自院の医師集めに奔走せざるを得ず、後輩の麻酔科医を一人大学から誘い、この外科系医師の手術麻酔に関われたら良いと思う医師達を招聘することで200前後だった麻酔科管理手術件数を900症例以上にすることが出来ました。(口説き文句は「先生の手術時の麻酔は責任を持って麻酔しますから思い切り手術をしに当院に来て下さい」です)
私が住んでいる八戸地域には、弘前大学系列の青森労災病院(474床)、岩手医科大学系列の八戸赤十字病院(434床)、東北大学・弘前大学系列の八戸市民病院(584床)の三つの公立病院があります。各大学が縄張り争いをする一方で医師不足から大学が見放しつつある地域でもあります。麻酔科医の人数はそれぞれ1人、3人(→2人)、1人と悲惨な状況です。
今年になり青森労災病院の院長、副院長から麻酔を手伝ってくれないかと相談を受け、また後輩の荒木先生からも十和田市立中央病院での麻酔を依頼されたのをきっかけに堀之内先生ならびに佐藤先生とのお付き合いが始まりました。
実はこれまで医師招聘に関わってきたこともあり、いくつかの病院から麻酔科医はもちろん、何々科の先生あるいは看護師さんを紹介してもらえないかと相談を受けていました。職業紹介者責任者講習を受講し紹介業に関わりたいと考えていたこともあり、佐藤先生から青森を含む北東北の麻酔科医の情報やまとめ役に協力してもらえないかと言われ、またとない機会と思い二つ返事で引き受けてしまいました。
大学の医局に所属していた時には、医局の指示で関連病院へ数ヶ月から数年間派遣されたり、日替わりで近隣の病院へ出かけて行ったものでした。自分の希望する病院や気心の知れた優秀な医師と仕事がしたい、自分のペースで仕事を決めていきたいと思うようになるベテランの先生方には決して居心地がいいところではなかったと思います。
我々の所属するアネスネットが益々発展していく為に、以下の事が今後重要になるのではないかと考えています。
アネスネットに所属する麻酔科医達が各病院を客観的に評価し、手術の集約化と医師の効率的配置に一役を担えれば最高だと思います。
以上、勝手なことを書きましたが、 大学医局に負けない医療レベルと医師達のつながり、居心地の良さを追求し、会員皆でより良いシステムを作っていきましょう。
執筆者関連論文情報
八戸平和病院
副院長 宮田章正
アネスネット事務局 |
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