腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)は、手術侵襲、合併症も少なく、経済的にも有利で最近多くの施設で行われている。
しかし、腹腔鏡の視野を得るため気腹を行い腹腔内圧は上昇する。そのために呼吸、循環が抑制される危険があり、麻酔管理に注意する必要がある。
著者らは肝臓が腹腔内の最大臓器であり、肝血流量は腹腔内圧の影響を受けるとの観点より、胸部硬膜外併用全身麻酔下にLCを行った31症例に経食道エコーにて中肝静脈血流量(MHVBF)と左枝門脈血流量(Lt. PVBF)を測定した。
その結果、腹腔内圧の上昇により、麻酔導入直後(MHVBF 317±61ml・min
-1、Lt. PVBF 522±86mlmin
-1)よりMHVBFは前値の23%、Lt. PVBFは19%と有意に減少し、脱気による腹腔内圧の低下により肝血流量が回復することを見出した。
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ronbun02.pdf